日本海・鷹巣海岸にある真言宗智山派・糸崎寺で1年おき(西暦偶数年)の4月18日に行われる県の無形民族文化財「仏舞」は、1200年以上伝わる西暦奇数年に一度の国指定重要無形民俗文化財祭り。
金色の仏面に、黒の法衣の「舞い仏」といういで立ちの8人の舞手が厳かに雅楽の演奏とともに、古典的で優美な舞を奉納します。黒い頭巾と冠をつけた舞人が観音堂から花道を通り舞台へと向かい優雅な所作で舞う姿は必見です。
当日は塩風呂で身を清められるという舞手には「仏手」、「だご仏」、「はし仏」、「念菩薩」、「角守」があり、糸崎生まれの者に限られます。舞日の前後7日間は精進し、金色の面に青い法衣の「念菩薩」の少年、白い童面に白い法衣の「角守り」と呼ばれる幼児が、太鼓と鉦に合わせて舞を繰りひろげます。これは約1200年前、天平勝宝(749~759年)の頃、布教のため訪れた唐僧禅海上人が、自国の育王山の景勝に似たこの地で千手観音菩薩像を奉納したところ、大勢の観音菩薩が集まって舞い踊ったのがその由来と伝えられています。
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「福井の文化遺産」より
なお、舞手は糸崎に住みここで産湯を使った長男に限られています。