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DIY事始め – 木箱を作る

秋ですね。薪ストーブや焚き火など、田舎暮らしでは火を見つめる時間が楽しみになる季節です。今朝、薪を放り込んでおく木箱を作りました。

こんにちは。ウェブマスターの伊藤です。

ここ最近の越前海岸盛り上げ隊と言えば、Podcast番組「福井・越前ローカル情報局 つるつるいっぱい浜ラジオ」の配信を始動しています。
先日は僕も収録に立ち会わせていただきましたが、東京に居た頃の家族や友人達を、越前海岸へと誘いかけるような想いだけで、気軽におしゃべりを楽しんできました。

オーディオストリーミングプラットフォーム「Spotify」から無料視聴できます

番組中、田舎暮らしのDIYの話をさせていただいたのですが、相方の高橋要さんから、「DIYを始めるには、どのような道具を揃え、何から始めればいいのか」というような問いかけをいただきました。
その場では明確な回答を即答できなかったのですが、あらためて考えてみようと思い、記事を書く次第です。

木工のススメ

田舎暮らしを始めると、収納の工夫や、家の修繕など、あれこれDIYすべきことは色々と出てきますが、何よりも基本となる技術はまず、「木工」だと思います。
木材は、割と安価に入手出来る上、加工し易いので、壊れたり、使い勝手を変えたくなったとき、また自分で直せるのが最大の利点です。
初心者の方は、最初から完璧な設計を目指さず、「細かいところは作りながら考える」くらいの感覚的な設計にしておくのがコツだと思います。

木箱を作ってみる

DIYをやってみたいけど、最初の目標が特に見つからなければ、「木箱」を作ってみるのはどうでしょうか。

丈夫な木箱は、DIYの工具や材料を片付けておけますし、作業時に中身を出して伏せて置けば、作業台にもなります。いくつか作って積み重ねてみると、棚として利用できたりもしますので、寸法が揃ったものをまとめて3、4個作るのもおすすめです。
材料は、幅と厚みの揃った板材と釘を用意し、工具は、丸鋸と金槌を準備すれば十分です。

僕の場合は、薪ストーブの焚き付けに使う細かい薪や木片を放り込んでおくため、木箱5個制作分として、以下のように材料と工具を揃えました。

  • ベイマツ材 幅90mm、厚さ12mm 長さ4m×10本
  • ステンレススクリュー釘 長さ25mm、32mm 各200本位
  • 卓上電動丸鋸
  • 両口玄翁(金槌)

制作の所要時間は、1個当たり30分~1時間位だと思います。

工具の選択

木を挽く

電動丸鋸くらいの工具なら、田舎暮らしでは近所の方に借りられると思います。
ただし多くは、卓上型ではなく取り回しが自由な普通の「丸鋸」かと思います。これは、多少扱いに危険を伴うので、初心者の方にはハードルが高いかも知れません。
また、卓上丸鋸のように刃を下した後、前後に引いて幅広い木材の切断が可能な「スライド丸鋸」もありますが、これも扱いに注意しないと大怪我をします。

怪我をしては元も子も無いので、僕はDIYには何よりも「卓上丸鋸」をイチオシします。幅広い木材を切断しなくてはならない状況というのは、そんな頻繁にありませんし、いざというときは電動でなく、手挽きの鋸で挽けば良いのです。
手挽きの鋸としては、薄刃の「胴付き鋸」を1本持っておくのをおすすめします。胴付き鋸は、鋸の背側に金属の補強が施されている鋸で、真っ直ぐ挽きやすく、木屑や騒音を出さずにちょっと使いたいときにとても便利です。

木を接ぐ

木と木を合わせて接ぐためには、「釘」か「木螺子(もくねじ)」を使います。
釘の方が安価で、木が割れにくく、仕上がりがすっきり感じられますが、釘打ちというのは、慣れないと意外と難しいものです。
電動ドリルドライバーで木螺子を打ち込む方が、作業は早く、正確です。

でも僕は、鋸や金槌のような手工具を使っているとき、作業の心地良さを感じます。
油断するとピシッと仕上がらないので、気持ちが集中するからでしょうか。
それに電動工具を買い揃えるよりも、鋸、鑿、鉋といった手工具の基本的な使い方を覚えた方が、様々な場面に対応できるものです。
そんな僕でも、卓上丸鋸と電動ドリルドライバーは頻繁に使うので、DIYで最初に購入すべき工具は、この2点かも知れません。

木箱の制作

設計

木箱の長さは容量と抱えやすさを考えて、650mmにしました。
底板は4枚、左右の側板は2枚を、横に敷き詰めた寸法にしますが、板の反りで隙間が生じる場合もあるので、1枚当たりの幅を91mmとして計算し、底板の幅は364mm、側板の幅は182mmにします。

敷き詰めた板の前後には、別に切り出した板を当て、釘打ちして合わせて留めることにします。側板を合わせる板は、底板との接合部分としても使うので、板厚2枚分長く採寸するようにします。

底板に左右の側板を取り付けた後、前後の「コ」の字の端面に、2枚ずつ板を打ち付けます。

切断作業

卓上丸鋸を使うと、簡単に真っ直ぐ切れるので楽ちんですね。これが木箱1個分の材料を広げるとこんな感じです。

接合作業

今回使った釘は、ステンレス製のスクリュー釘です。ステンレスはやや高価ですが、質感が僕好みです。スクリュー釘は、ストレートの釘より抜けにくいと言われています。
板を2枚重ねた厚みが24mmなのに対し、今回持ち合わせていた釘は、長さが25mmでした。これだと釘の先端が裏側に突き抜けて危ないので、釘をだいぶ斜めに打ち込むことにしました。
釘を打ち込むのは、合わせ面の左上と右下の2か所だけです。四隅に打った方が強いですが、さほど強度は必要でないと判断し、作業能率を重視しました。
叩いたときに振動で板がずれることがあるので、ピッタリ合わせた角をしっかり押さえて金槌を振るいます。

底板と側板、前後の板を打ち付けるときは、長さ32mmの釘を使いました。

完成

そんなこんなで、木箱5つを制作完了しました。3つ積み重ねるとこんな感じです。

木箱作り、ぜひ試してみてください。
ここまでお読みくださり、誠にありがとうございました。

この記事を書いた人

システム担当 / Qwel Design 伊藤大悟

2019年末頃、東京都町田市からIターンで移住。
Qwel Design (クヴェルデザイン) として、web・システム制作、子どもプログラミング教室等事業を個人で運営。妻は版画ゆうびん舎を運営するおさのなおこ
隊内ではシステム担当で当サイトのwebマスターを担い、熱く実直に組織改善、地域課題にも向き合う。