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石丸旅館の丸ごと海釣り三昧

石丸旅館さんで釣り体験をしたいという中学生たちの受け入れがあり、早速広報部も取材をしに行きました。

5月半ばは晴れ間が続き、越前海岸でも心地よい風が吹いています。5月の越前海岸といえば、わかめ採取のピークです。ワカメの葉を伸ばしながら、広い敷地でたくさんのわかめを干す姿があちこちで見られます。石丸旅館さんもその事業所の1つで今年もすでにワカメが人気で、お客様から声をかけていただいて販売しているということでした。

そんなお忙しい時期でもありましたが、当日は天気にも恵まれ、市内からM中学校がお越しになり、30人の生徒が釣り体験に挑みました。

潮風にあたる生徒さんたち

一人一人に釣り竿、餌、バケツが手渡され、釣れるのか釣れないのか緊張感が走ります。釣れれば、石丸さんが調理して唐揚げにしてくれる予定で、釣れなければお腹に入るお魚も少なく、ここはみんなの命運がかかっていました。

石丸旅館の前にも海が広がり、釣りスポットはあるように見受けられましたが、旅館から5分ほど歩いた港の方がよく釣れるということで案内してくださいました。

ところが移動中、竿の先に留めていた針先が外れ、宙ぶらりんになったフッグが体操服に刺さる生徒が続出。移動中様子を伺っていた近所のおばちゃんがそれを見て心配し、ペンチを持って来て針を処理してくださったり、体操服が伸びそうになったところをあーでもない、こーでもないと考えてくださったり、、、と最終的には体操服に穴を開けずに皆でほっとしました。そんなハプニングも楽しみつつ、好奇心がだんだん湧いてきました。

釣り糸の垂らし方や投げ方、針先の餌のつけ方など説明を受け、自分の思い思いの場所で釣り糸を垂らし始めます。

釣り糸や餌の付け方をチェックします

ほとんどの生徒が初釣り体験ということでしたが、餌も上手につけていたように思われます。「15匹は釣りたいね」とい若旦那からのノルマを掲げ、釣りがスタート。1匹釣れるごとに先生がカウントし、遠くにいる生徒さんにまで周知しに行くという徹底ぶりで、優しい先生に見守られながら、餌に食いつく魚を待ちます。

とある女子生徒が「きゃー」と叫ぶので皆で、寄ってみると立派なカサゴが釣れていました。その女子生徒は魚に触れたことがないらしく、どうやってリールを回しながら上げたら良いか、また岩の上でぴょんぴょん跳ねる魚の扱いにびっくりし叫んでいたようです。ですが、旅館で働くスタッフの方が魚の口から針を上手に抜いてくださり、見事第1号の魚をGET。

そんな始まりでしたので、釣れる感覚が皆に伝わり、時間が経つにつれ、体制を崩さず、生徒さんは大人並みの集中力で魚が食いつくのをずっと待つことができました。

だんだん釣りのコツがわかってきた生徒さんは魚の隠れる場所を見つけたり、岩と岩の間に糸を垂らしたりと自分なりの感で魚を狙っていました。あちこちで「釣れたー」とか「見て見てー!!」と叫ぶ声。バケツの中もいろんな魚が集まり、越前海岸の海の生態の多さに興味が湧いていたようです。

笏谷石と同じ地質の岩肌

ところで、この国見には所々に化石層があります。この釣りをしに来ていた場所も層が削られていたり、うねっている場所がいくつか見られます。

遊びに来ていた近所のおじさんの話によると、ここは笏谷石と同じ地質で、長い年月によって岩の層が起き上り、時を超え、歴史を重ねてきたということでした。ですので、生徒さんが釣りを楽しんでいる足元の岩は他の地域の岩より少し青みがかかっており、地層にある葉や貝殻の跡を発見すれば、歴史をさかのぼって、知る人は歴史の深さや昔の風景に思いを馳せているとのことでした。

時間は2時間ほどたち、旅館に戻って若女将が釣った魚を唐揚げにしたものを出してくださいました。さっきまで海で泳いでいた魚ですので、キョトンとする生徒や何の魚か観察する子もちらほら。

揚げたては美味しい!!カサゴ

「いただきます」の掛け声でお腹いっぱいに食べることができ、大満足だったようです。途中生ワカメをポン酢で出してくださったりと、旬の味も味わっていただいて、旅館の方も笑顔が見られました。

釣りの場所は風にあたって少し肌寒くなりますが、若い子は皆半袖短パンと元気!!本当は夕日も見て帰って頂きたかったですが、思い出の続きはまた次回来ていただいた時に、私たちがご案内させていただけたらと思いました。

この記事を書いた人

デザイン担当 / mogurimasu 鈴木淳子

福井市出身。結婚を機に越前海岸エリア内鷹巣地区へ移住。
デザイン事務所 mogurimasu を運営し、ビジネスやライフスタイルに応じてデザインされたフライヤー、パンフレット、ロゴ、商品を提案。
隊内ではデザイン担当に留まらず、古民家「はりいしゃ」の改修やアート企画、会計庶務など、多岐に渡って活躍する努力の人。
2022年には、薪ストーブと焚火を楽しむ会 薪アイアイ を設立。