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小さな作品たち

ギャラリーはりいしゃ立ち上げ時から作品をお借りし関わっていただいていた、木版画家の鶴賀さんがいよいよご来福実現、と楽しみに企画していた8月5日でしたが、この日にかけて北陸全域が記録的な大雨に見舞われ、北陸線が遮断され(敦賀のトンネルは、土砂崩れのため不通となってしまい)、なんと鶴賀さんの来福が叶わないものとなってしまいました。

ですが幸いなことに、はりいしゃでは天気に左右されることなく気持ちを穏やかに過ごすことができ、参加者の方々の素敵な作品が生まれていました。

前回のGWでもコロナ慢延のため来福を断念せざるを得なかったことがあったので、またしてもこんな展開となり、残念でなりませんでした。ですが、ここは気持ちを切り替え、ピンチヒッターを託されたおさのが対応を試みることになり、事前に鶴賀さんが送って下さっていた専用キットを使って、彼の制作技法の特徴である多色刷りの木版画体験で、みなさんは作品を作られました。

鶴賀さんから事前に送られていた版画体験キットたち
はりいしゃの和の空間に似合います
丁寧な緻密な作業が出来上がりを左右します
黄色と黄緑(二色ともに鶴賀さん作の版)
色を重ねた背景ができました

オレンジの刷りが下地となり、参加者さんの彫りによる風景の版画が美しい瑠璃色ですり重なっています。

真剣に彫られています
見上げる顔の角度が絶妙な視線が上の猫ちゃん
試し刷り
鶴賀さんの版画に使われていた版木を小さくカットしたものを使わせてもらうという贅沢なワークショップ。道具も本格的な版画用のものを使って。
バレンで摺り終えた和紙を版木からはがす瞬間。この瞬間が楽しみでなんとも言えません。
幻想的な色合いです。この上にご自身作の版画が重なります。
主になる版は濃い目の色で摺ります
3版3色摺りの木版画ができました!
滑りの良い紙を1枚敷くことでバレンの押しがやりやすいそうです
「笑」の文字が反転してしまっていますが、
明るい笑顔の版画が何通りかすり上がりました
静かな空間で気持ちが集中でします

今回作家さんのWSを直接受けることができなかった皆様には本当に申し訳ございませんでした。そんな状況を理解してくださりつつ、真剣に作品作りをされていた方々の眼差しがとても印象的でした。ご来場のみなさま、本当にありがとうございました。

この記事に出てきた人

版画ゆうびん舎 おさのなおこ

2019年末頃、東京都町田市からIターンで移住。
版画ゆうびん舎を運営し、版画作品、版画を使った日用品・デザイン等を制作し、地域に開かれた版画教室を主催。2019年~2022年は、越廼・国見地区の地域おこし協力隊に就任し、ガラス作家で隊長の長谷川らと共に、古民家「はりいしゃ」でアート関連事業を数多く手掛ける。

この記事を書いた人

デザイン担当 / mogurimasu 鈴木淳子

福井市出身。結婚を機に越前海岸エリア内鷹巣地区へ移住。
デザイン事務所 mogurimasu を運営し、ビジネスやライフスタイルに応じてデザインされたフライヤー、パンフレット、ロゴ、商品を提案。
隊内ではデザイン担当に留まらず、古民家「はりいしゃ」の改修やアート企画、会計庶務など、多岐に渡って活躍する努力の人。
2022年には、薪ストーブと焚火を楽しむ会 薪アイアイ を設立。