先日、福井附属中学校の生徒さんが社会創生プログラムの一環で、越前海岸に来てくれました。そのときの様子を広報部がレポートしたいと思います。
フィールド ① 越廼公民館 地域おこし協力隊、版画家としても活動。
おさのなおこさん案内のフィールドはこちら
フィールド ② はりいしゃ 地域に人が集まる拠点づくりを。 高橋要くん案内のフィールドはこちら
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ワークフィールド ③
:国見クラゲ公民館・ 館長 田中俊之さん
最後に語ってくれたのはクラゲ公民館・ 館長 田中さんです。
「仕事を通して国見の人と縁ができ、地域に何が残せるかと考えていました。もともと水族館の飼育員だった経験を活かしてクラゲ水族館をつくり、海のことを伝えていこうと思いました。公民館を改修するために、行政の人と話をしたり、専門の方々と相談してきました。ここは海が綺麗で居心地がいいです。一方で、塩害があったり、人口が少なかったり、お店が少なく、地域の子どもたちにとって(影響を受ける選択肢が限られているという点で)多様性が少ないなどの課題もあるので、水族館として何ができるかを考え活動しています。」
そして、ここでも子どもたちは問いかけてくれました。
公民館のPR方法は….
好きなところは….
活動の苦労は….
国見に足りないもの、直して欲しいところは….
どうして水族館はクラゲなのですか….
などなど。
「最近のPR方法はやはりSNSを使った方法が多いです。準備段階から発信し、流れを作って投稿しています。また、地区の人と積極的に交流して情報を提供したり、最近では製塩所の志野さんが、盛り上げ隊としてマルシェに出てくださったのですが、そこで顔を出してPRさせてもらいました。
活動には何事もお金がかかりますし、そのぶんいいものを作らないとというプレッシャーがあります。」
最後に田中さんからのメッセージは生徒たちの課題に大きく繋がるものでした。
「この地域に来る人に直してほしいところがあるとすると、捨てていかれるゴミや密漁が多いということです。市内では当たり前にあるものがここではなかったり、市内にないものがここでは豊かにあったりします。資源であったり、食材であったり、交通の便であったり。今日はさまざまな角度から地域を知っていただけたと思いますので、ぜひこれからの学習に活かしてください。」
今後子どもたちは今回のフィールドワークで気づいた課題について、自分たちには何ができるだろうという発表の場を持つそうです。
もし、彼らのプレゼンが越前海岸で実践できるなら、この地域にどんな盛り上がりが降り注ぐのか楽しみでなりません。
生徒たちを送り出す外の景色から見える雲間の光は、私たちの「これから」を優しく見守っているようでした。
この記事に出てきた人
山形県出身で、殿下地区の地域おこし協力隊としてIターンで移住した。
越廼地区の美しい景観を作っている越前水仙を栽培・販売する ノカテ を運営する他、多数の地域活動グループで活躍してきた実績を持つ。
隊内では、クラウドファンディングで隊員を牽引し、また都市部から招いたゲスト達との交流事業の多くを担当し、彼の名前通り隊の要となっている一員。
福井市在住。小島隊員と共にクラゲ専門店Atolla(アトゥーラ)として事業をしていた古参メンバーの一人で、その専門性を活かし、2022年に「くにみクラゲ公民館」を設立。
クラゲに限らず、生き物全般に精通していて、学校の課外学習等で講師として招かれた実績も多数ある多忙な館長だが、いつでも水族館への来場者を楽しませる工夫を考えている。
この記事を書いた人
福井市出身。結婚を機に越前海岸エリア内鷹巣地区へ移住。
デザイン事務所 mogurimasu を運営し、ビジネスやライフスタイルに応じてデザインされたフライヤー、パンフレット、ロゴ、商品を提案。
隊内ではデザイン担当に留まらず、古民家「はりいしゃ」の改修やアート企画、会計庶務など、多岐に渡って活躍する努力の人。
2022年には、薪ストーブと焚火を楽しむ会 薪アイアイ を設立。